« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »

2007年6月

2007年6月28日 (木)

Web散歩 印刷見聞録

Kenbun 印刷の悉皆屋「株式会社からふね屋」さんブログとHPのご紹介です。
京都で大正時代より印刷業を営んらっしゃいます。
悉皆屋とは、呉服屋業界で「コーディネーター、プロデューサー」の事を指すそうです。(始めて聞きました)










活版印刷については現在活字は使ってらっしゃらないそうですが、樹脂・亜鉛にてハイデルベルグのKSBやプラテンで印刷されているそうです。
土地柄美術印刷の需要が多いそうで、
「活版屋にしては、特色物や柄物を苦にしておりません。
ですから普通の活字版の印刷屋さんとは少し違った一面も
お見せできるかもしれません。」とおっしゃられていました。

また、ブログの方は綺麗な写真で、印刷に関して解りやすく説明されています。
印刷見聞録 http://karafuneya.exblog.jp/

色々な印刷に触れられているので、ぜひご覧になってください。
今回、わたくしはHPのみの訪問になっていますが、いつか京都に足を運んだ際には、お伺いしたいと思います。

| | コメント (0)

2007年6月25日 (月)

散歩8 活字地金彫刻師・清水さん-2

「金」の文字と平行して8ptくらいの活字に円を彫られました。
その細い線の美しいこと!!
(残念ながら私のカメラではその鮮明さが写すことができませんでした)
大きい活字と小さい活字では、小さい活字の方が難しくないとか。
「大きいのはすぐ粗がわかってしまうから大変なんですよ」。
でも6ptに画数の多い文字とか本当にすごいです。

Dscn5910
Dscn5925


「好きな文字を彫りますよ」とおっしゃったので、見学者の一人が「木」をリクエスト。あっという間に出来たその文字でさらに驚いたのは、木の横線がものすごく細いこと。「本来はもっと細い」とおっしゃいますが、、、これぞ神業。

ここから仕上げで砥石で表面を研ぎます。
Dscn5940


活字の輪郭外を彫り落としていきます。
この工程を繰り返します。
Dscn5942





Dscn5951_1 清水さんの使われている道具はお仕事をされている時のものと同じです。
刃も自分で研いで作ります。1文字を殆ど一本で作業されるそうです。

小刃の隣はデバイダー、ルーペのついた作業台。






Dscn5955 この手から文字が生まれるのです。指で刃を止めて彫るとのことで、「刃が当たる所は最初堅くなって、そのうち弾力ができるんですよ。」と触らせていただきました。








会場には大日本印刷の中川原勝雄さんも。清水さんの兄弟子の弟子であり、なんと50年ぶりの再会だったそうです。道具など少し違うようで、「これはどうしてるの?」「この材料は〜」などこの技を知る同士だからこそできる会話が!!
Dscn5963
Dscn5964

あっという間の2時間が経ち、最後に清水さんから「去年の12月の人間会議に記事が載ったのだけど、欲しい人いたら今、家から持って来ますよ」と軽やかに 自転車で自宅へ!颯爽と帰ってこられた清水さんから購入させて頂きました。(宣伝会議出版の「人間会議」2006年冬号)家でじっくり読むと、会場で受けた感動とまた違った思いがジーンと込み上げてきました。

またおみやげとして、彫刻されたルビのカタカナの活字を頂きました!

今回このような機会を頂いて、感謝の言葉でいっぱいです。
技ももちろんですが、暖かい清水さんの人柄もとても印象的でした。

この伝統を受け継ぐ人はいません。
修行に修行を重ね、身体に叩き込まれた匠の技。
私たちはその目にしっかりと焼き付けておきたいと思います。



清水金之助さん

1922年(大正11年)生まれ。14歳で弟子入り。
5年で一人前になり、多くの活字を彫る。
戦後、地金彫刻工房を設立。5人の弟子を取る。
1956年、ベントン彫刻機の普及により、地金彫りは衰退。
ベントン彫刻木の母型彫刻に専念する。
2004年より地金彫りを再開。実演など行っている。

Copylights (C) 2007 LUFTKATZE. All rights reserved.



当日参加された方のブログ記事
また違った目で書かれていて、とても楽しく読めます。
この記事にはない写真などもありますので、是非ご覧下さい。

JAGAT プリンターズサークルblog

芋づる式に

海岸印刷

※上記のブログは全て清水さんの許可を頂いて掲載しております。転写・複写はご遠慮ください。



| | コメント (0)

2007年6月23日 (土)

散歩8 活字地金彫刻師・清水さん-1

5月26日、活字研究会の高内さんのご厚意により、
大田文化の森で活字地金彫刻師「清水金之助」さんの実演会が催されました。

Dscn5896_4 会場の部屋に入って角の隅に、清水さんが作業できるよう机と道具がセッティングされて座ってらっしゃいました。愛用されている机、刃、ルーペなどなど。
周りに人が集まり実演会が始まりました。






清水さんが彫っているものは、電胎母系(ガラ母型)の種となるもの。

母型を作るための種字を活字合金に逆文字を直接小刃で彫っていくのを「地金彫刻」と言います。彫られた物から母型ができるのは5回くらいまでだそうです。その母型からは何万もの活字が生まれて行きます。

Dscn5907
Dscn5897
今で彫られて活字が置かれている。字面の光沢が命なのです。


清水さんは2004年に活字研究会の依頼で約40年ぶりに活字を彫りました。その時にはとても出来ないのでは、と思ったのが「身体が覚えていてね、指が動いて彫れたんですよ」と。

始めに初号の「金」の文字を彫りはじめました。
Dscn5903_1


下書きはありません。14倍のルーペをのぞき込み、デバイダーという直角定規で垂直水平の当たりをとって始めます。文字を書くように彫るのではなく、上下左右のバランスなどを見ながら彫っていきます。
俊敏に動く指先に、目が離せなくなって圧倒されてしまいます。
高内さんが「さて、これと同じに彫れるでしょうか」と活字を出してきました。
プレッシャーになるんでは??とこちらがドキドキ。

Dscn5908_2 活字と母型。
これを作るための元を今彫っているのです。活字合金は人の手で彫られてるから普通の活字よりやわらかいのかと思ったのですが、実は地金彫刻の活字の方が堅くできているのです。ゆえに大きい活字ほど力がいります。







「どんどん質問下さい」と清水さんはおっしゃいました。
彫っている時に話しかけて良いものか、とも思いますが、折角なので思いついたときには質問しました。でもこの素晴らしい伝統が紡ぎ出される指先に神経が集中して、つい質問するのも忘れてしまいます。


Dscn5901_1 
とても笑顔が素敵な清水さん。
一つ一つ丁寧に質問に答えてくださいました。








Dscn5914_1活字を彫った後にはそれをチェックする人がいます。ベースラインや形が他の活字と統一されているかなど、検査をクリアできなければ世に出ることはありません。清水さんは一人前になってから失敗はないそうです。スゴイ。

当時検査を担当されていた方が、どこをチェックするかと説明してくださいます。



粗彫りが終わったところ。当時は文字の形を作るこの大事な工程までを師匠が、その後の不要な所を削り、彫り下げていくのを弟子が行っていったそうです。
「あまり出来がよくない、この人が一番わかってるよ」と清水さんは元検査官の方を見て笑ってました。

Dscn5929_1

文字の周りを彫っているところ。この高さを彫るのは相当力がいるそうです。清水さんも師匠になってからやっていないので、少し彫っていきましたが「ここまでで」と。

Dscn5935

 

| | コメント (0)

2007年6月21日 (木)

活版印刷 お受けします

活版印刷の受付を、ルフトカッツェのサイトで始めました。
http://luftkatze.com

Dscn5890
活版での印刷といったら、まず名刺、葉書、レターヘッド。
そのほかでも本の装丁や清刷り(それを元にパソコンに取り込んで使ったりします。今はCMでも使われています)、ウェディングやショップなどのぺーパーアイテムなどにも使えますし、ページ数の少ない豆本や小さな版の冊子くらいまで受けることができます。

この技術に携わってきて色々な印刷所の方々と出会ってきて何回もお聞きしたのが、「技術はあるけど、ネットとか我々は使えないし、昔からやってるから今どう使われるかもねぇ、、、」というご意見でした。また必要な道具も多く高価なため、一文字なければまた活字を購入しなければいけませんので、そういった意味合いで苦労されてきたから「パソコンなら簡単なのに何故?」という気持ちを持ってしまうのかもしれません。
それでもこの技術は失って欲しくない。それが皆さんの本音です。
生意気かもしれませんが、その一片でも力になりたいと、印刷を受けたいと以前から思っていました。自分自信組版をやるようになり、アイテム・作品作りをしていたら、もっと色々な方々にこの印刷物を使って貰いたいと思いが強くなり、印刷もお受けることにしました。

「活版工房」も熟練の技術を持った活版家と、デザイナーが出会い実現したものです。組み合わせによって良いものが生み出していきたいと願っています。

お気軽にサイトに訪問してご相談ください。
よりよいものをご提供していきたいと思っています。
宜しくお願い致します。

ルフトカッツェ

| | コメント (0)

2007年6月18日 (月)

記事紹介いろいろ

ここの所メディアも活版について取り上げられることが多くなりました。
先日の活版工房では読売新聞さんから取材を受け、先日の6月16日(土)の夕刊に掲載されました。
内容はこちらのブログ「写旬のこぼれ話」にも同じものが載っています。

時を同じくしてグラフィック社さんから「デザインのひきだし 2」が発売になりました。この巻末特集には大将も私も関わっており、心待ちにしていた雑誌です。

私はドイツ・ミュンヘンの活版工房「Fliegenkopf フリーゲンコプフ」のシュヴァルツトラウバーさんについて書かせて頂きました。この工房との出会いは昨年。
作品を見て一目惚れし、最初は本を買うだけのつもりが訪問することになり、それ以来情報交換などをしています。彼女はとても70歳とは思えないほどパワフルで、メールもすぐに帰ってきますし「今週はどこどこで本を売ってきたわ」などドイツ国内外を動き回ってます。
近い内こちらの訪問記もアップしていきます。
Dsc00573
Dsc02745

| | コメント (0)

2007年6月15日 (金)

ネームカード

何となく作ったとき、結果が良いものと悪いものがあります。
今回はどちらかというと後者。

Dsc03825 出来上がりは悪くないのですが、このネームカード一枚に余計な時間をかけてしまって自己嫌悪。たったこれだけの組み版なのに、なんとなく組んで行ったので全て行き当たりばったりだと、あとから「ここをちょっと修正したい」と思ったときとてもやりづらい組み版になっていたりします。
字間を空けるため、トタンや紙などを考えずにどんどん入れてしまったら倍数がわからなくなってしまいました。何とかガタ版にならないようには調整し、手きんで印刷。

大将によく「組み版は後で修正しやすいように考えて組まなかったら、お客さんから修正依頼の時困るでしょ?」と言われるのを思い出しました。
データでの入稿データとかもそれを考えるのと一緒ですね。
まだまだ、まだまだです。

| | コメント (0)

2007年6月11日 (月)

ABC dé タイポグラフィ

Dsc03793 先日朗文堂さんに本を買いに行きました。
そこで色々お話をお伺いしていたら「突然ながら再来週から青山ブックセンター本店でイベントを開催することになったのですが、中村活字さんたちにも何か参加をいただければ」とお話をお伺いしていました。



数日後、大将の所に行くとFAXが。
ABC dé タイポグラフィ!
会期まで1週間ちょっと。わーこれは時間もなくて大変だな〜と読んでいたら協力の所に中村活字、弘陽、出展作家予定の所にかねこさん、海岸印刷さん、そして私の名前が。。。

なんとABCに出させて頂けるなんて!!
と、皆で話して有り難く出展させて頂くことにしました。

大将は高校で教えているのでその生徒さん作品も出すことに。
活版工房で壁にかかっているのをそのまま展示することになりました。
中村さんはクーネルの組み版を、
そして折角だから今回の展示用にと、かねこさんと私は新しい物を作ることに。

最初は時間はあると思っていたが、最後はやっぱりテンヤワンヤ。
手きんは自分達でも刷りますが、手差しの印刷機での印刷は大将にお願いします。
私は途中で違うもの組み始めるわ、かねこさんのポストカードも1色を「折角だから花火の部分は色変えて、色混ぜながらとか〜」など皆で意見出しながらやっていたら工程は気が付くと増えていたり。。。
金曜夜「電車がなくなるぞ〜!!」と言われながら二人ともギリギリ完成。
Dsc03780
Dsc03786

そして日曜にまたギリギリまでかかって無事搬入終了。

活字活版に関する展示が多数あり!
他の出展者の作品も素敵なものばかりです。
新しいAdanaでのワークショップなどもあります。

是非是非、見に来てください!!


ABC dé タイポグラフィ

会 期:2007年 6月11日(月)〜7月2日(月)
開催時間:12:00 – 20:00(店舗開店時間とは異なります)

Dsc03803会 場:青山ブックセンター本店 A 空間
会場の A 空間は書店内の奥、右側になります。

東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山ガーデンフロアB2東京メトロ銀座線・表参道駅下車・B2 出口から渋谷方向へ徒歩で至近です。
Tel: 03-5485-5511
 
 

| | コメント (2)

2007年6月 8日 (金)

約物

Dsc03790

普段よく使う「。」「、」(  ) 〒、#などなどの記号文字。
これらを「約物(やくもの)」と言います。今ではあまり使われない用語ですが
「しめくくるもの」という意味だそうです。

活字にもこの約物が沢山あります。
また鉛活字でみるとかわいい物がゴロゴロ。
定番の郵便や電話も何種類かありますし、野球ボールに車に他、わからないもの。

先日イワタさんで購入して「かわいいな〜」と眺めつつ、
袋とコースターを作りました。

Dsc03778_2
Dsc03788

まだ他にも面白いものを探してみようかと思います。

| | コメント (0)

2007年6月 4日 (月)

第3回活版工房を終えて

Dsc03739 工房の中も蒸しむしする暑さの2日の土曜日、先月開くことのできなかった活版工房の第三回を開催しました。
参加の皆さまお疲れ様でした!!

最初は説明がわからない所も多かったかもしれませんが、道具と触れていくと皆さんとても熱中されて組んで行き、順調に進んでいきました。


解版までもとても早く、予定より早い時間には終了することができたので、全員でゆっくりとお茶をしながらお話することもできました。こういう交流の場を頂けるのは大変有り難いことです。相変わらずスタッフがバタバタしていることが多かったですが、楽しんでいただけたこととを祈っております。


印刷うまくできたでしょうか。浮きだし体験もやりました。
Dsc03754
Dsc03760


Dsc03757 また来月も開催します!
まだまだ課題もありますが、何卒宜しくお願い致します。
本当にありがとうございました。




| | コメント (0)

« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »